近年、ペット業界でも肥満は大きな問題としてとりあげられます。
良質でおいしいペットフード、バリエーション豊かなおやつやはみがきガムなどついつい買い与えてしまうのも致し方ない・・・!?
とはいえ肥満はペットにとっても万病のもと。ペットの健康にお悩みの飼い主様に愛玩動物看護師がお答えします!
ちょっと待って!
フードのパッケージに書いてあるとおりにあげているのに、太っっちゃうなんて!
どうして!?
意外かもしれませんが、フードのパッケージをよく見て体重に合わせた食事量を守っていても、太ってしまっている犬や猫はとても多いのです!
なぜ太ってしまうのか?どうしたら痩せられるのか、解説していきます!
なぜ太ってしまうの?
フードのパッケージ通りの量を与えていると太ります!
え!?フードのパッケージに書かれている量が間違っているということ?
そんなまさか!
いえいえ!ちゃんと正しい量ですよ。
ただしほとんどのフードパッケージに書かれている食事量は
そのフードと水だけを与えられた場合の1日の食事量なんです。
多くの飼い主様はそれらに加えて、おやつや歯磨きガム、ご褒美、人の食事のおすそ分け・・・など、追加であげてしまっているのではないでしょうか?
確かにおやつも歯磨きガムも毎日あげているけど、それだけで太ってしまうなんて、信じられない!
ペットの1日の食事から見る太る原因徹底解説!
では、実際に体重3kgの犬の食事と摂取カロリーについてみてみましょう!
チワワさん 2歳 体重3kg
1日の摂取カロリー 約256kcal
1日2回 20分ずつ散歩
◎ドライフード 33gを1日2回 計255kcal
(パッケージ記載の食事量 代謝カロリー378kcal/100g)
トッピングにささみ1本の半分 約25kcal
おやつにビスケット3枚 計21kcal
(1枚7kcal)
歯磨きガム1本 約30kcal
(1本30kcal)
この子の食事摂取量は
1日306kcal
推奨される摂取カロリーを約30%OVER!!
このように、メインのドライフードの量が適切であっても、その他の食べ物を加えて計算してみるとカロリーオーバーになっていしまいました。
もともと必要なカロリーが多くない小型犬は特に注意が必要です!
確かに、1日のカロリーを30%もオーバーしているなんて。
太ってしまう原因になっても仕方ないかも…
適切な食事量を守るための簡単な方法!
では、実際に適切な食事量にするためにはどうしたら良いでしょうか?
次の3つの方法から、それぞれのご家族に合った方法を選んでくださいね!
◯メインのペットフード以外は控える
メインの食事だけにする、例えばドライフード以外は与えない!というごくシンプルな方法です。
簡単で確実、栄養バランスが整っている総合栄養食をメインにしている場合はなんの問題もありません。
◯一つ一つカロリー計算する
https://jamc.co.jp/calc_01/
- 1日の必要カロリー(DER)を計算する
自動計算アプリや上記リンク先でも簡単に計算できます! - おやつやガムの1個あたりのカロリーを計算する
おやつのパッケージに記載されているカロリーを確認しましょう! - 1日の必要カロリーから与えるおやつやガムのカロリーを引く
- 3で計算した残りのカロリーで食べられる量の食事(ドライフードなど)の量を計算する
【3で出たカロリー◯kcal】➗【フードの代謝エネルギー△kcal/100g】✖100=1日のフード量□g
◯おやつはやめられない!計算もめんどくさい!という方へ
概算にはなってしまいますが、以下の方法を試してみてください。
食事量が足りない、または多すぎるなど、定期的に体重を測ったり体格をチェックしながら調節しましょう。
- メインの食事はパッケージに記載の量から1〜2割少なくする
※栄養バランスが崩れるので2割以上は減らさないようにしましょう。 - おやつなどメインの食事以外に与えるものは2種類以内に厳選しましょう。
- おやつやガムなどは1日の推奨量の半分を上限に与えてください
- おやつやガムなどを1種類にするときはメインの食事を1割減らし、おやつは推奨量を上限に与えてください。
まとめ
今回はフードのパッケージに記載されている食事量と肥満の関係についてお伝えしました。
ペットが肥満にならないように1日の食事を見直して見ましょう!
すでにかなり肥満なんです…という場合に痩せさせる方法というわけではないのでご注意を!
健康なペットとの生活を楽しんでくださいね!
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