新しく犬や猫のパートナーを迎えたり、お引越しされてもともとのかかりつけ動物病院に通えなくなってしまったとき、かかりつけ動物病院はどこにしたらいいの!?と思っている飼い主様!
この記事では、かかりつけ動物病院を選ぶための4つのポイントについて愛玩動物看護師が解説します!
point1動物病院の種類を確認しましょう!
動物病院は大きく3種類!
- 一般診療を行っている動物病院
- 二次診療を行っている動物病院
- 特定の動物種などを得意とする専門病院
かかりつけ動物病院を選ぶ最初の基準になりますので、必ずチェックしておきましょう!
候補の動物病院がどれに当てはまるか、動物病院のHPで確認することができます。
◎一般診療の動物病院ってなに?
一般診療は、一次診療と表記している場合もありますが同じ意味です。一般内科、一般外科、予防診療などの表記をされている場合もあります。
これらはいわゆる普通の動物病院なので、希望すれば診療を受けることができます。
注意点としては、犬猫はどの動物病院でも受診できますが、うさぎ、フェレット、小鳥、げっ歯類、爬虫類などは診察できる獣医師がいるかどうか必ず事前に確認しましょう。HPに記載されていなくても診てもらえる場合もあるので、電話で確認するのが確実です。
一般診療の動物病院は、健康診断やワクチン接種、避妊去勢手術はもちろん、動物病院それぞれに特色があり、トリミングやしつけトレーニング、リハビリテーションなどを受けることもできます。
最近では鍼灸や漢方薬の処方、マッサージ教室などを受けられるところもあります。
◎二次診療の動物病院ってなに?
二次診療の動物病院は原則として、一般診療の動物病院から紹介してもらわないと受診することができない仕組みになっています。
紹介状等がなければ予約を取ることはできないので、かかりつけ動物病院にはなりません。
ただし!
二次診療病院は高度医療や専門診療を受けることができる大きな動物病院です。
近隣の地域にあるかどうか場所を把握しておくと、いざ紹介状を出してもらうとなったときにも焦らずに済みます。
◎専門病院ってなに?
動物病院は人の病院とは違い、〇〇科、などの診療科では分かれていません!
専門動物病院とは、猫専門動物病院、エキゾチックアニマル専門病院、小鳥専門病院など、特定の動物種を専門にしている動物病院のことです。
獣医師は人間の医師と違い多くの生き物の病気や怪我を診なければならないのですが、動物種が変われば生態も病気も治療方法も変わってくるので全部網羅するのはとても無理です。
ほとんどの獣医師は犬猫の治療は問題なくできますが、その他の動物は獣医師個人の努力や興味によって診察できるだけの知識や経験があるかが大きく違います。
飼育している動物種の専門の病院をかかりつけにすると飼育方法や生態についても詳しく聞けたり、その動物の取り扱いが上手なスタッフが多いので安心して通院できます!
猫専門病院について
近年、猫専門動物病院も近年少しずつ数が増えてきました。
猫専門病院は猫が得意な獣医師が診察してくれるということ以外にも、犬がいないという大きな特徴があります。
通常の動物病院はどうしても犬の患者が多くかつリードに繋がれている事が多いので、怖がりな猫や犬が苦手なご家族にとっては大きなストレスになります。
猫専門病院は、他の動物病院では難しい犬がいないという大きなメリットがあります。犬と猫両方飼っている方は、くれぐれも同居犬を付き添いさせないようにご配慮ください!
point2自宅から一番近い動物病院をチェック!
まずはご自宅から一番近い、または最短で通院できる動物病院をチェックしましょう。
例えば怪我や急病など、万が一の事があったときにとにかく早く行ける病院があると安心です。
一度は通院してカルテを作ってもらいましょう。カルテの保管期間は3年間の病院が多いので、その期間は急な通院になっても基本情報が動物病院に伝わりやすくなります。
もちろん、他の動物病院に通院したいなと思った場合はかかりつけにしなくても大丈夫!
電話対応の感じが良いか、受付にいるのは動物看護師かどうか、診察は予約制かどうかなど動物病院によって様々なシステムの違いがあるので、事前に知っていると急なときに落ち着いて連れて行くことができます。
point3生活スタイルに合っているか診療時間をチェック!
次に、診療時間や休診日をチェックして、生活スタイルに合っている動物病院を探しましょう。
例えば土日祝日がお休みの場合、最低でも土曜日に診療可能で、できれば土日祝日もやっている動物病院にするなどの確認が必要です。土曜日しか診療を行っていない動物病院は、土曜日に大変混み合っていることも念頭に入れておきましょう。
ご家族が仕事中にペットがお留守番している場合、留守中にいたずらして誤飲してしまったり、ご家族が帰宅したときに急変に気づく、ということがとても多いです。
帰宅後でも通院可能か、または夜間診療を行っている動物病院がどこにあるか確認しておきましょう。
もし持病があって急変する可能性があるペットの場合は、このような動物病院をかかりつけに選んでおくと安心です。
point4怪我や病気以外の予定で通ってみる!
例えば若くて健康なペットであれば、頻繁に動物病院に行く機会はないと思います。
年に1-2回、予防接種や健康診断でしか通院しないと、ペットが動物病院に慣れてないので診察室でガクガク震えてしまう、大暴れしてしまう、そもそもキャリーバックに入らないといった問題が起こりがちです。
動物病院によっては動物病院に慣れてもらう目的で病気や怪我以外の通院も推奨していることがあります。
例えば以下のような理由で定期的に通ってみるものおすすめです!
- 予防薬の処方のために毎月1回通院、ついでに体重も測ってもらう
- 1-2ヶ月に1回トリミングのために通う
猫やトリミング犬種じゃない場合は爪切りや耳掃除をやってもらう - パピークラスなどのしつけ教室、ペットマッサージや歯磨き教室などのイベントに参加する
- 散歩のついでに待合室によって、受付のスタッフに挨拶だけして帰る
動物病院のスタッフは健康で元気な動物が来てくれるととっても嬉しいので、あまり気にせず立ち寄ってみてください。もちろん最初はどうされました?診察ですか?と聞かれるかもしれませんが、スタッフは仕事をしているだけで、全然迷惑に思っていません!
「散歩のついでに寄りました」、とか「爪切りだけなんです」、とおっしゃっていただくだけでOKです!
補足
かかりつけを変えたいと思ったときは・・・
引っ越しや通院の利便性、動物病院との相性など、かかりつけを変えたいと思ったときはもちろん転院して大丈夫!納得してかつ便利に通えるかどうかはペットの健康管理にとってとても重要なので、かかりつけを変えることは悪いことではありません。
別の動物病院に行く際は次のことをに注意して準備を行いましょう!
- ワクチン接種、フィラリア、ノミ・ダニ予防の予防歴を確認
- 避妊去勢手術を行っている場合は、大体の時期を確認
- 一番最近の健康診断の検査結果(紙またはCD-Rなどのデータ)
- 治療中の持病がある場合は、できるだけ以前からの検査結果と投薬の内容
- 新しく行く病院に持病があることを伝えて予約を取る
特に治療中の持病がある場合は、現在通院している動物病院に検査結果と治療経過をまとめてもらえるか確認しましょう。動物の薬は錠剤を分割していたり、潰して粉にしていることが多いので薬の現物だけでは内容がわからないことがほとんどです。
どうしても今のかかりつけに治療経過について教えてもらえない場合は、薬はできるだけたくさん残っているうちに持って行ってください。またその薬はいつ頃から飲ませているかだけでも新しい病院に伝えてましょう。
口コミだけで決めるのはもったいない!
動物病院を選ぶ場合、口コミが良い病院に行きたいと思うご家族は多いと思います。もちろん筆者も通院する前に口コミをチェックしていますが、口コミの星の数だけで選ぶのはもったいないかもしれません。
どこの動物病院でも助けられなかった命があるのも事実です。
この病院で愛猫は亡くなった、診療費が高すぎる、誤診された、など、これらはある程度口コミの数が多ければ必ず書き込まれる内容です。口コミが多いということは通っている方も多いということ。
かかりつけ動物病院を選ぶときは、担当の獣医師は質問をちゃんと聞いてくれるか、病院の設備は清潔か、スタッフは話しかけやすいか、こういった情報はその後の通院のしやすさや動物病院との関係構築に重要なので、ぜひご自身の感覚で確かめてみてください。
まとめ
かかりつけ動物病院を選ぶことはペットの健康管理のとても重要な第一歩!
納得して通える動物病院に出会えますように!
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